仕事, 雑談

現ITドカタの本音(試行版)

昨日の夜、大学時代からの友人のご家庭にお邪魔しました。
私が今月で関東の家を引き払い、大阪に帰るということで、送別会みたいなものです。

その友人には現在大学3年生の息子さんがいて、彼から就職のことについて相談を受けました。
会社員をしている大学の先輩から、その先輩の会社に誘われているとのこと。
その会社が大手IT企業ということで、どう思うか、みたいな相談です。

実は私はその会社のことをよく知っていて、その会社の案件をしていたこともあります。
そして、やめた方が良いと息子さんには話しました。
なぜなら、その会社は典型的な客先常駐型の仕事を中心としている会社だからです。

客先常駐とは、殆んどの仕事をお客さんの職場で行います。
座席もPCもすべてお客さん支給のものを使用します。
IT業界はこのタイプの勤務形態が一般的です。
特に金融業界をメイン・クライアントとしている会社は、殆んどが客先に常駐して仕事をするのが普通です。

何故、客先常駐の仕事に問題があるのか、少し書いてみたいと思います。

1.通勤時間

例えば、横浜駅近辺に住んでいる人が川崎の会社に就職したとしましょう。
横浜~川崎なら通勤時間は30分くらいでしょう。駅までの時間は人それぞれでしょうが、一応30分とします。
しかしこの人が配属される案件のお客さんが千葉かもしれない、埼玉かもしれない、東京でも立川かもしれない。
お客さんの作業場所によっては通勤時間が2倍にも3倍にもなってしまう可能性があります。
勿論、逆に通勤時間が短くなる可能性もあります。
結局は、運次第なのです。

私の場合、大学を卒業して最初に就職した会社の関西支社は大阪の梅田にありました。
当時の私の家から梅田は30分弱でした。
ところが、配属された案件のお客さんは神戸の三宮でした。一気に通勤時間がほぼ2倍となってしまいました。

関西はまだビジネスの範囲が狭いですから、まだましです。
でも首都圏は広い。お客さんの場所が広範囲に広がっています。

私の知り合いで、立川のお客さんに常駐していた人がいます。
もう長い間そのお客さんの仕事をしていたこともあり、立川近辺にマンションを購入しました。
ところが、突然別のお客さんの仕事に移動となり、そのお客さんの場所が千葉の幕張。
20分だった通勤時間が2時間弱になっていました。

昔大阪で一緒に仕事をしていた人がこう言っていたことを思い出しました。
「関西の人は通勤時間1時間位で文句言うんだよ。東京だと2時間位でも普通だよ」
それが普通という感覚が間違っていると思いました。

2.勤務時間

普通の会社員であれば、勤務時間は自分の会社の勤務時間の下で働いているはずです。
でも客先常駐の場合、自分の会社の勤務時間ではなく、お客さんの勤務時間に合わせるということが多いです。

自分の会社は9時から17時までだとしてもお客さんの勤務時間が8時45分から17時半までだったら、お客さんに合わせて8時45分までに職場に出勤しないといけない、17時半まで職場にいないといけない、なんてことがよくあります。

大体ですが、メーカー系は朝が早いです。そして金融系にはフレックスなんて考えがないことが多いです。
自分の会社がフレックスだったとしても、そんなの客先では通用しないことが多いです。普通に9時から会議あったりしますからね。

そして、最悪な例です。
自社の勤務時間が9-18時、お客さんのが9-17時だとします。でも、お客さんの勤務時間の方が短い場合は自社の勤務時間を優先させる、という例もありました。
これは私自身の経験です。それで当時の上司に何故なのか聞いてみたところ「自社勤務の社員と不公平になるから」と言われました。
呆れました。

3.月の労働時間

IT業界では、特に客先常駐型の場合は、大体1人月幾らでお金の支払いがされます。
そして1人月とは、例えば150時間~180時間の労働時間を表すことが多いです。
案件によって、又は会社によって160時間~180時間だったり、150時間~200時間だったりしますが、考え方は同じ。

「1人月150時間~180時間」が意味するのは、こういうことです。
(1)1月の労働時間が150時間~180時間であれば、契約の金額を支払う。
(2)1月の労働時間が150時間未満であれば、150時間に不足する時間分、所定の方式で計算した金額を契約金額から差っ引いて支払う。
(3)1月の労働時間が180時間を超える場合は、180時間を超過した時間分、所定の方式で計算した金額を契約金額に加算して支払う。

ですからこんな悲しいというか馬鹿げた事態が発生することがあります。

「今月は祝日も多かった。仕事も暇だったし有休もとった。だから月末まであと3日しかないのに、130時間しか勤務してない。
今日は金曜日、大してやることもないけど、22時まで12時間職場にいなけりゃいけない。
明日は土曜日だけど、出勤して8時間職場にいなといけない。
殆んどやることないんだけどね。上司に150時間到達しないと怒られるから。
俺の給料に変わりはないんだけどね。」

はい、これは私の昔の例です。
本当に馬鹿馬鹿しかったですよ。
ま、土曜日は誰も出勤してなかったので、ずっと本読んでましたけどね。

他にも客先常駐型の問題はたくさんあるのですが、とりあえずここまでにします(勉強しないと、他の記事も書かないといけないからね)。
特に1人月何時間の件は本当に面白いというか、馬鹿げた例とかたくさんあるのですが、続きは、私が特許翻訳者として独立したら、別ブログを立ち上げて書きまくりたいと思います。
ブログのタイトルは「元・ITドカタの本音」の予定。まぁ、パクリですが。

なお、「ITドカタ」という言葉はIT労働者に対する差別用語ではありません。当人が普通に使っています。

2 thoughts on “現ITドカタの本音(試行版)

    1. 管理人様

      リンク先のページを読んで、笑ってしまいました。
      PMの失踪、まさしく今の現場で起こったことです。

      ただ、こういうサイトを読むと、少々ステレオタイプに過ぎるのでは、とも思います。
      元請の現場担当者も辛いですよ。
      客から進捗遅れだ、品質が悪いだと怒られ、自社の上司にも文句言われ。
      しかも30歳そこそこの若さで、そういう立場にされますからね、この業界は。

      でもこの業界も少しはましになりましたよ。私が20台の時と比べて。
      最近は「三六協定」の上限があるから、これ以上はできません、という話も聞きますし。

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